ダニによるアレルギー ダニの居場所 衛生管理

ブタクサなど秋花粉に要注意!喉の痛みや家の中での花粉症状の正体

ブタクサなど秋花粉に要注意!喉の痛みや家の中での花粉症状の正体

毎年8月から10月の秋になると鼻水やくしゃみが止まらなくなる・・・そんな症状がでる秋花粉と言われる「ブタクサ」による花粉症状。外に出ればブタクサの花粉症状が出てしまうのはもちろんの事、家の中でもくしゃみや鼻水が止まらない・・・喉までイガイガと痛んでくる・・・というような事もありますよね。

このページではそういったブタクサの花粉症のことや、家の中での症状の正体なども紹介していきます。

秋の花粉症について

それでは先ずは秋の花粉症についてですが、代表的なのはブタクサですね。しかし実際にはブタクサだけでなくキク科のヨモギ、アサ科のカナムグラ、イネ科のカモガヤが代表的なものとされています。これらの草が開花期を迎える9~11月に花粉が飛散し、花粉症を引き起こします。

主な育成場所は、道端、公園、河川敷などの身近な場所が多く、春花粉のスギやヒノキと比べて背丈が低く、飛散距離は数十~数百メートルで通常あまり広範囲には飛散しません。

秋の花粉症の主な症状

春・秋に共通する花粉症の症状として、くしゃみやサラサラした鼻水、鼻づまり、眼の充血や痒み、皮膚の痒み、熱っぽい感じなどがあります。秋の花粉症で注意すべき症状は、のどからの気管の症状です。春に飛散するスギなどの樹木からの花粉は粒子径が大きく、鼻粘膜で留る為、鼻水やくしゃみなどが症状の中心となります。

一方、秋の花粉症では、粒子径が小さいため花粉がのどの奥に入りイガイガなど強い違和感を生じたり、気管まで入り込んで喘息のような症状を引き起こす場合が多くみられます。

また粒子の大きさだけでなく、鼻水が喉に流れて喉が炎症を起こしてしまい、イガイガと痛んだりしてしまう事も考えられます。

秋の花粉症の症状が家の中でまで起こるのは悪夢

外に居る間は花粉症の症状も致し方ないと受け入れられても、家の中に居てまで症状が出るのは納得できないですよね。花粉を吸い込み過ぎて、鼻腔などに残っている花粉による影響という事もありますが、多くの場合は違った原因があります。

外だと眼が痒くなるけど、家の中だと眼が痒くならない・・・けど鼻水が出る・・・という場合は、花粉症ではない原因の可能性が高いです。

秋の花粉症の影に隠れた本当の原因

ブタクサなど秋花粉に要注意!喉の痛みや家の中での花粉症状の正体

自分は花粉症だ・・・と思い、病院で診てもらってもやはり花粉症だった。だから家の中で鼻水やくしゃみが出るのももちろん花粉による影響だ・・・と思いがちですが、実は花粉症ではなくハウスダストによるアレルギー症状という可能性があります。

秋の花粉が飛散する時期は室内にダニもたくさん生息している

ハウスダストと聞くと、埃によるアレルギー症状と感じると思いますが、その埃に混じっているのがダニです。
ダニはハウスダストアレルギーの原因として分類されるので、「こまめに掃除しているからハウスダストじゃない」と思っていても、寝室やリビングなどにダニが潜んでおり、繁殖していることが考えられます。

ダニは肉眼では確認しずらいので、一見埃などがなく綺麗な部屋でも数十万匹と潜んでいる事がよくあります
ダニ退治X

ダニは家の中のあらゆる場所で生息している

ブタクサなど秋花粉に要注意!喉の痛みや家の中での花粉症状の正体

ダニというと、どうしても寝室の布団などのイメージが強いかもしれませんが、ダニが生息しているのは布団の中だけではありません。

布団、マットレスなど寝具
・下駄箱
ソファやカーペットなどリビング
・湿気や埃が気になる洗面所、台所周り
・ぬいぐるみ置き場
・タンスや押入れなど

これらの中にも生息していますし、キッチンの小麦粉の中などにも生息しています。つまり肉眼でなかなか確認できないダニは、家の中のそこら中に生息しているのです!

どうもダニです
ダニは湿度の高い場所や暖かい場所、埃やフケが大好き♪

花粉だと思い、花粉の対策をしているだけでは、ダニ対策にはならないので、ハウスダストアレルギーの直接的な対策にはなりません。

ここまでで、「あっ、もしかしたらハウスダストのせいなのかも・・・」と思われたのであれば、ダニ対策を急いだ方が良いです。

そもそも何故ダニが発生するのか

発生したダニを退治するのはもちろんなのですが、そもそも何故ダニは家の中に大量発生してしまうのでしょうか。ダニは自分が生きていくうえで、生活しやすい場所に集まる傾向があります。

そのために餌となる埃や人間のフケなどが多い場所に現れます。またダニは湿度が高い場所が好きなので、寝汗をかく布団など寝室はダニにとって絶好の快適ポイントなのです。

布団やシーツなどはなかなか洗わないですよね。更にリビングのソファやカーペット、寝室のマットレスなんて尚更です。毎日毎日清潔を保つなんて本当に面倒ですし難しい事なので、どうしてもダニは発生してしまいますし、発生するだけでなく、凄いスピードで繁殖していきます。

ダニ対策を行う方法

それではここからは、ダニ対策を行うためには何をすれば良いのか、どうすればダニを退治・駆除できるのかについて紹介したいと思います。

そもそも部屋はこまめに掃除をしていて、これ以上どうしたら良いか分からない・・・という人もいると思います。ダニは普通に掃除機をかけたりするだけでは退治・駆除する事はできません。

ドラッグストアなどに売られているダニ退治用のスプレーなども薬剤を使用しているので、普段自分が寝るベッドや布団に薬剤を噴射するのは不安があると思います。同じようにタンスの中や衣類にまで吹きかけるのも面倒ですし、変なシミになってしまうのも嫌ですよね。

そこで近年ダニ退治・駆除の方法として愛用者が急増しているのが、ダニ捕りシート(マット)です。

ダニ捕りシート(マット)とは

今ダニを退治・駆除する方法として人気を集めているダニ捕りシート(マット)とは、専用のシートの中にダニを誘引し、そこから逃がさずに死滅させるものや、シートの中に留めて、そのままゴミ箱に捨てるタイプなどがあります。

シートの中の粘着でダニを逃がさないものや、シートの中で餌を食べさせているうちに、ダニを乾燥させて死滅させるタイプがあります。※ダニは身体の80%が水分で出来ているため、乾燥させられることに弱く、死滅してしまうのです。だからこそ、ダニは湿気が多い場所を好みます。

ダニ捕りシート(マット)でダニを退治・駆除するメリットとデメリット

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ダニ捕りシート(マット)でダニを退治・駆除するメリット

1.安全性が高い:ダニ捕りシート(マット)には、化学物質を使用せず、粘着剤のみでダニを捕らえるものがあります。 そのため、人やペットへの影響が少なく、安全性が高いとされています。

2.使い方が簡単:ダニ捕りシート(マット)は、設置するだけで簡単に使用できます。また、移動させることもできるため、ダニが発生している場所に合わせて自由に設置できます。

3.ダニの観察にも役立つ:ダニ捕りシート(マット)には、捕獲されたダニの種類や数を確認することができます。 そのため、ダニの発生状況や種類を把握することができ、適切な対策を立てることができます。

ダニ捕りシート(マット)でダニを退治・駆除するデメリット

1.効果が限定的:ダニ捕りシート(マット)は、粘着剤でダニを捕獲するため、ダニが発生している場所に限定されます。また、成虫のダニしか捕獲できないため、卵や幼虫などのダニには効果がありません。

2.交換の頻度が必要:ダニ捕りシート(マット)は、一度使用すると、その粘着力が低下するため、定期的に交換する必要があります。 そのため、長期的に使用する場合、コストがかかる可能性があります。

3.設置場所に制限がある:ダニ捕りシート(マット)は、設置する場所に制限があります。例えば、風通しの良い場所や、直射日光の当たる場所では、接着力が低下するため、効果が遅くなる場合があります。

ダニ捕りシート(マット)を使ったダニ退治・駆除方法まとめ

上記でお伝えしたダニ捕りシート(マット)は粘着タイプのものなのですが、実はダニ捕りシート(マット)には他にも種類があります。

ダニ捕りシート(マット)の中でおすすめしたいのが、ダニを誘引し、シート(マット)の中で乾燥させて退治・駆除するタイプのダニ捕りシート(マット)です。

ダニ捕りシートでのダニ退治・駆除まとめ

  • 即効性は薄いが、シートの枚数で速く退治・駆除が可能
  • 屋内のダニのみに有効
  • シートを置くだけで手間がかからない

ダニ捕りシート(マット)についてまとめると上記のようになりました。当サイトでは、安全性が高く環境にも優しいダニ捕りシート(マット)を使用したダニ退治・駆除がおすすめです。

ダニ捕りシート(マット)については下記記事も参考にしてください。

ダニ捕りシートは嘘?効果なし?逆効果なのか体験者が口コミをレビュー

ダニの対策を使用と考えると、昨今人気のダニ捕りシート(ダニ取りシート)を使う事を検討すると思います。しかし、ダニ捕りシート(ダニ取りシート)は商品の性質上、効果が目に見えてわかるわけではないですし、本 ...

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ダニを誘引し、乾燥させて退治・駆除するダニ捕りシート(マット)とは

ダニを退治・駆除する方法というのはいくつかありますが、ここ数年で一気に流行ってきているダニの退治・駆除方法が、ダニを誘引し、乾燥させて退治・駆除するダニ捕りシート(マット)の「ダニコロリ」です。

ブタクサなど秋花粉に要注意!喉の痛みや家の中での花粉症状の正体

くらしラボのスマイルストアにて販売されているダニ捕りマット(シート)の「ダニコロリ」は、ゴキブリホイホイのように、ダニにとって魅力的な香りなどでダニを誘い込み、ダニコロリの中で餌を食べながら乾燥剤の効果でダニ自身を乾燥させていきます。

ダニコロリ基本情報
ダニ捕りシート 乾燥タイプ
ダニ誘引剤 豆粕、小麦加工物
ダニ乾燥剤 植物繊維乾燥剤
香料 緑豆
サイズ (長さx幅x高さ) 20 x 15 x 5 cm
有効範囲 1枚で5〜8畳
捕獲可能なダニ ・チリダニ
・ツメダニ
・イエダニなど屋内のダニ
枚数 3枚同梱
使用上の注意 ・水に濡れないようにしてください
・ご使用中にお身体に異常が見られた場合はすぐに使用を中止してください
・お子様の手には届かないところに保管してください
・保管する場合は、高温多湿の場所を避けて保管してください
・1ヶ月経過したら家庭用のゴミとして処理してください(各自治体の指定に従ってください)
販売会社 株式会社くらしラボ(Kurashi-Labo inc.)
ストア名 スマイルストア
住所 東京都江東区門前仲町1-6-4
電話番号 0120-044-904
公式ページ https://kurashi-labo.co.jp/

ダニの身体は8割が水分で出来ている

何故ダニ自身を乾燥させる事が有効的なのかというと、それはダニの身体の8割が水分で出来ているからなのです。

だからこそダニは湿気を好む傾向にあります。

つまり、ダニを乾燥させればダニは物理的に弱り、力尽きていく・・・というものです。

これがダニを退治・駆除していくダニコロリの効果です。

ダニコロリについては、下記記事で詳しく紹介しているので、こちらも参考にしてください。
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【検証】ダニコロリの効果は嘘なのか3ヶ月試した口コミ評価について

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効率的なダニ退治・駆除の方法は?

1.換気をしっかり行う:ダニは湿気を好むため、換気をしっかりと行い、部屋の湿気を下げることが大切です。

2.掃除をこまめに行う:ダニはホコリに付着していることが多いため、こまめに掃除を行うことが大切です。

3.エッセンシャルオイルを使う:エッセンシャルオイルにはダニを退治する効果があります。例えば、ティーツリーやユーカリなどのオイルを加湿器に入れて使用することで、ダニの発生を抑えることができます。

4.ハーブを使用する:ダニには、ニームやクローブなどのハーブが効果的です。

5.ダニ捕りシート(マット)を使用する:ダニ捕りシート(マット)は、化学物質を使用せず、安全にダニを捕獲することができます。定期的に交換することで、環境に優しいダニ退治を行うことができます。

これらの方法を組み合わせることで、効率的なダニ退治・駆除を行うことができます。

ただし、一度行うだけでは効果が薄いため、全て定期的に行うことが大切です。
この5つの項目を全て定期的に行うのはかなりの労力が必要だったりするので、効率的にダニ捕りシート(マット)を活用することをおすすめします。

そのために、ダニを乾燥させて退治・駆除するダニコロリがおすすめです。

ダニコロリは環境にも優しいですし、一つに3シート入っているので、一回の注文でしっかりつ伝えるのも魅力の一つです。
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【検証】ダニコロリの効果は嘘なのか3ヶ月試した口コミ評価について

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秋花粉の原因でもあるブタクサについて知っておこう

「ブタクサ」は、キク科ブタクサ属の一年草。和名は英語の俗名"hogweed"(豚の草)の直訳に由来しています。北アメリカ原産。

南アメリカ、ヨーロッパ、アジア、オーストラリアの広い範囲に外来種として移入分布しています。日本では、明治初期に渡来した帰化植物として全国の道端や河原などに分布しています。

雌雄同株の風媒花。高さは30-120cm。開花時期は7-9月頃。雄花は、約2-3mmの黄色い小花が複数集まった房が細長く連なり、その下に雌花が数個咲きます。葉は細く切れ込む。

同属のオオブタクサ (A. trifida) は草丈がブタクサより高く、300cmにも達します。また、葉は掌状で3-5裂の切れ込みがあり、葉の形がクワに似ていることから、クワモドキとも呼ばれています。

花粉症の原因として知られており、日本国内ではスギやヒノキの花粉症が問題視される以前、1960年代後半からアレルゲンとして注目されてきました。秋の花粉症では代表的なアレルゲンであり、アメリカでは全人口の5-15%がブタクサ花粉症との統計があります。

外来生物法によって要注意外来生物に指定されています。

そもそも花粉症とは

「花粉症」は、I型アレルギー(いちがたアレルギー)に分類される疾患の一つ。植物の花粉が、鼻や目などの粘膜に接触することによって引き起こされ、発作性反復性のくしゃみ、鼻水、鼻詰まり、目のかゆみなどの一連の症状が特徴的な症候群のことです。日本においては北海道の大半と沖縄を除いてスギ花粉が抗原となる場合が多いです。

枯草熱(こそうねつ)とも言われていて、枯草熱も医薬品等の効能に表記される医学(医療)用語ですが、この記事では花粉症というように、古語・現代語、一般名・疾病名、の観点で呼び分けることもあります。

日本ではアレルギー疾患対策基本法の対象疾患であり、公害とみなす動きもあります。

一般的症状(一次症状)
主な症状は、くしゃみ、鼻水、鼻詰まり、目のかゆみとされ、一般に花粉症の4大症状と呼ばれています。耳鼻科領域においては、目のかゆみを除外したものを3大症状と呼んでいます。

くしゃみ、鼻水、鼻詰まりなどはアレルギー性鼻炎(鼻アレルギー)の症状であり、花粉の飛散期に一致して症状がおこるため、季節性アレルギー性鼻炎(対:通年性アレルギー性鼻炎)に分類され、その代表的なものとなっています。目のかゆみや流涙などはアレルギー性結膜炎の症状であり、鼻炎同様に季節性アレルギー性結膜炎に分類されます。広義には花粉によるアレルギー症状全てを指すこともありますが、一般的には上記のように鼻および目症状を主訴とするものを指します。また、狭義には鼻症状のみを指し、目症状は結膜花粉症(または花粉性結膜炎)、皮膚症状は花粉症皮膚炎または花粉皮膚炎、喘息の症状は花粉喘息、喉の不快感などの症状はアレルギー性咽喉頭炎などと別に呼ぶことがあります。

二次症状
鼻詰まりによって匂いがわからなくなることがあり、それにより口呼吸をするため喉が障害されることも多いです。
後鼻漏と呼ばれる喉に流れる鼻汁により喉がイガイガしたり、咳や痰が出る場合もあります。
副鼻腔炎などが合併することがあります。これは風邪と同様に鼻汁が粘度の高いものになり、眉間や目の下など、顔の奥の部分に重い痛みなどを感じることが特徴ですが、そうした症状を感じないこともあります。後鼻漏もおきやすい。後鼻漏による鼻水が気道に入ると気管支炎の原因ともなり得ます。特に副鼻腔炎は小児に多いといわれています。

目の異物感や流涙、目やにが出現します。不適切にコンタクトレンズを使用している場合、巨大乳頭結膜炎などにもなってしまう事もあります。
耳の奥の痒みが出現する。小児の場合、痒みなどから鼻をいじることが多く、鼻血の原因になることも少なからずあります。
頭痛や頭重感、微熱やだるさなどの全身症状を呈する場合もあります。ニセアカシアなどの花粉症では症状が比較的重く、これらの症状を示す場合が多いです。
口から入った花粉や花粉を含んだ鼻水を飲み込むことにより、下痢・吐き気・腹痛などの消化器症状が出る場合もあります。(好酸球性消化管疾患)
目の周りや目の下、首筋などによくみられる炎症などの皮膚症状は、花粉症皮膚炎と呼ばれることもあります。また、アトピー性皮膚炎の患者は、花粉症の時期にかゆみが増すことも知られています。

睡眠不足、集中力欠如、イライラ感、食欲不振等も生じてくることもあります。うつなど心理的影響を呈する場合もあります。
髪の毛が抜けるなど抜け毛・脱毛の原因となることもあります。
頻度は低いが喘息に似た症状が出ることもあり、すでに喘息患者である場合はその発作が起きることもあります(→花粉症と喘息)。
花粉の種類と量によっては、まれにアナフィラキシーショックを起こすこともあります(→花粉症とアナフィラキシーショック)。

花粉症と喘息
喘息様発作については、咳が多く出たり呼吸機能の低下がみられ、重症例では呼吸困難になることもあります。そうなった場合はすみやかに救急医療機関を受診するか、救急車を呼ぶべきです。従来は、花粉の粒子サイズから、それらは鼻で捕らえられるために下気道の症状である喘息などは起きないとされていましたが、近年の研究でスギ花粉の周りにオービクル(英語版)またはユービッシュ体と呼ばれる鼻を通過するサイズの微粒子が多数付着していることがわかり、それらを吸引することで喘息が起こり得ることがわかってきました。二次飛散を繰り返すうちに一部の花粉が細かく砕かれるとの推測もあります。

花粉症とアナフィラキシーショック
花粉によってアレルゲン性の高さも異なり、花粉の種類と量によっては、まれにアナフィラキシーショックを起こすこともあります。重症者や、特に喘息の既往症のある患者は、激しい呼吸によって多量の花粉を吸引するおそれがあるような運動はなるべく避けるべきです。

果物などを食べると口の中にかゆみやしびれなどを生じる口腔アレルギー症候群 (OAS) を起こす場合もあります。特に北海道に多いシラカバ花粉症でよくみられるほか、関西で多いヤシャブシ花粉症などでもみられます。リンゴ、モモ、ナシ、イチゴなど、バラ科の果実に反応することが多いです。他に、メロンやトマトにも反応するという。これらはアレルゲンがきわめて類似しているためと考えられています。

感冒(風邪)
花粉症は、水のようなサラサラした鼻水と目のかゆみが特徴的であり、感染症である鼻風邪との鑑別点になります。鼻風邪であれば、一般的には目のかゆみはなく、数日のうちに鼻水は粘性の高いものになり、さらに黄色や緑など色のついたものとなります。また、屋外のほうが花粉が多いため、症状も強くなるという点も風邪との違いがあります。

他のアレルギー
非常に似通った症状ではあるが、屋内のほうが症状が強い場合、ほこりなどのハウスダスト等によるアレルギー性鼻炎を疑ったほうがよい(一般に「アレルギー性鼻炎」と言った場合、こうしたハウスダスト等による通年のアレルギー性鼻炎のことを指すことが多い)。
スギ花粉飛散の前から症状を呈する患者も多くいるが、実際にごく微量の花粉に反応している場合だけでなく、季節特有の乾燥や冷気によるものもあると考えられています。患者は自己診断に頼らず、専門家の診断を受けることが望ましいです。

花粉症のその他の症状

症状の個人差
患者により、くしゃみや鼻水がひどいタイプと、鼻詰まりがひどいタイプ、どちらもひどいタイプなどに分けられます。症状の程度も個人により異なります。そうした症状のタイプと重症度により、適した治療、薬剤なども異なってきます。目の症状の重症度などによっても治療法は異なります。これらの重症度などはくしゃみの頻度などを記録してスコア化することによって調べることができます。同じ花粉飛散量であっても症状の程度が異なるほか、どの程度の花粉で症状が出るかの敏感さも個人によって異なります。

花粉飛散量と症状の無相関
例えば花粉飛散量が2倍になったからといって、症状が2倍ひどくなるわけではない。多量の花粉に曝露されると症状も悪化するが、少量であっても連続すると重症化していくのも特徴です。また、一旦最重症化すると、少々の花粉量の変化では症状は変化しなくなる傾向があり、花粉飛散期が終了しても、症状はなかなか改善しません。

モーニングアタック
目覚めのときに強く症状が出ることもあり、俗にモーニングアタックといわれます。就寝中に吸い込んだ花粉が目覚めとともに症状を引き起こしたり、自律神経の切り替えがスムーズにいかないのと、鼻粘膜における高まった過敏性とがあいまって症状が出ると考えられています。緊張すると症状がおさまる、リラックスすると症状が出てくるなども、自律神経のバランスの具合によって説明されています。リラックス時や就寝時には副交感神経が優位となり、その場合に症状が出やすいという。
なお、自律神経の影響を強く受ける、すなわち鼻における自律神経失調症ともいうべき症状は血管運動性鼻炎といい、一般に気温差などにより鼻水が多く出るのが特徴です。雨の日なのに症状がひどい場合、花粉症にこれが合併していると考えることもあります。

遅発相
6 - 10時間程度遅れて出てくる症状を遅発相といいます。花粉がないはずの室内で、就寝前などに強い鼻詰まりに悩まされる場合などがこれにあたると考えられています。空気清浄機等を使用しても症状の改善がない場合は、遅発相の可能性があります。

花粉症の原因となる植物

花粉症を引き起こす植物は60種以上が報告されています。

春先に大量に飛散するスギの花粉が原因であるものが多いが、ヒノキ科、ブタクサ、マツ、イネ科、ヨモギなど他の植物の花粉によるアレルギーを持つ人も多くいます。

特にスギ花粉症患者の7 - 8割程度はヒノキ花粉にも反応する。また、「イネ科」と総称されることからもわかるとおり、その花粉症の患者は個別の植物ではなくいくつかのイネ科植物の花粉に反応することが知られています(○○科と総称されるのは光学顕微鏡による肉眼観察では区別がつかないためでもある)。これらは花粉に含まれているアレルゲンがきわめて類似しているため、交差反応を起こしています。

花粉症には地域差もあるといわれる。例えばスギの少ない北海道ではスギ花粉症は少なく、イネ科やシラカバ(シラカンバ)による花粉症が多い。中国地方、特に六甲山周辺において、大量に植樹されたオオバヤシャブシによる花粉症が地域の社会問題になったこともあります。北陸の稲作が盛んな地域では、他地域よりもハンノキ花粉症が多い。シラカバ、ハンノキ、ヤシャブシ、オバヤシャブシなどは口腔アレルギー症候群をおこしやすいです。

アメリカ合衆国ではブタクサ、ヨーロッパではイネ科の花粉症が多い。北欧ではシラカバ等カバノキ科の花粉症が多いです。

花粉症の原因となる植物は、風に花粉を乗せて飛ばす風媒花が一般的であるが、職業性の花粉症にみられるように、その花粉を大量かつ長期にわたって吸い込んでいれば、どんな植物の花粉でも花粉症になり得ると考えられています。職業性の花粉症は果樹の人工授粉に従事する栽培農家などによくみられるが、華道家が発症した例もあります。

なお、セイタカアワダチソウ(セイタカアキノキリンソウ)の俗名がブタクサということもあり、ごく一部で混乱が生じています。実際、過去に花粉症の原因植物と言われたこともあったが、セイタカアワダチソウは虫媒花のため、原則的には花粉は飛ばさない。ただし、大群落を作ることが多く、こぼれた花粉が周辺に飛散してしまうことはあります。同じキク科のブタクサやヨモギ等の花粉に対しても交差的に感作が成立することもあります。

日本人の主食の米となるイネは、開花期が早朝でごく短く、水田で栽培されるため、花粉症の原因になることは少ないです。

原因花粉をつきとめるためにはアレルゲンの検査が必要であるが、身近にその植物があれば患者自身でもわかる場合があります。花粉の観測を行っている施設は多いが、その多くはスギ・ヒノキの飛散期間のみであり、通年で行っていたとしても、ほとんどはビルの屋上などに装置を設置しているため、草花花粉についての正しい飛散情報を得ることは難しい。また、飛散範囲が局地的であることも、草花花粉の飛散情報を得るのが難しい原因となっています。

花粉量は多い年と少ない年が交互になる傾向があり、花粉量が多い年を「表年」、少ない年を「裏年」といいます。

医学的見地による原因
花粉症は、患者が空中に飛散している植物の花粉と接触した結果、後天的に免疫を獲得し、その後再び花粉に接触することで過剰な免疫反応、すなわちアレルギー反応を引き起こすものであります。花粉症はアレルギーの中でも、IgE(免疫グロブリンE)と肥満細胞(マスト細胞)によるメカニズムが大きく関与しており、即時型のI型アレルギーの代表的なものであります。

同じI型アレルギーが主であるアトピー性皮膚炎では、IV型のアレルギー反応も部分的に関与するといわれています。花粉症でも、皮膚症状が出る場合には、IV型(すなわち接触性皮膚炎、いわゆるかぶれ)が関与している場合もあると考えられています。

ここでは、即時型のI型アレルギーのみを紹介しています。また、一つの仮説としてTh細胞バランスを紹介します。

発症まで
花粉症の患者は、症状が現れる以前にアレルギーの元(アレルゲン)になる花粉に接触しています。目や鼻などの粘膜に花粉が付着すると、花粉内およびオービクルからアレルゲンとなるタンパク質が溶け出し、マクロファージ(貪食細胞)に取り込まれ、非自己(異物)であると認識されます。この情報は胸腺由来のリンパ球であるヘルパーT細胞のうちのTh2を介し、骨髄由来のリンパ球であるB細胞に伝えられる。B細胞は花粉アレルゲンと特異的に反応する抗体を作り出します。

抗体は本来、体内に侵入した病原細菌や毒素などの異物を排除・無害化するためのものであり、ヒトにはIgG、IgM、IgA、IgD、IgEの5つのタイプが存在するが、花粉症の患者で最も重要なのがIgEです(こうした抗体が関与する免疫反応を液性免疫という)。このIgEは、血液や粘膜中に存在する肥満細胞や好塩基球に結合し、再び花粉アレルゲンが侵入してIgEに結合すると、様々な化学伝達物質(ケミカルメディエーター)が遊離して症状を引き起こします。

なお、IgEが一定レベルまで肥満細胞に結合した時を感作が成立したと言い、発症の準備が整ったことになります。どの程度までIgEが蓄積されると発症するかなどは個人差が大きいとされています。また、IgEのレベル以外に発症を誘引する因子があるのかないのかなどについても詳しいことはわかっていません。いずれにしろ、ある年に突然に花粉症が発症したように思えても、それまでに体内では発症のための準備が着々と進んでいたということです。このことを理解しやすくするため、一般にアレルギーコップという喩えがよく用いられます。すなわち、体内のコップに長期間かけて一定レベルの発症原因がたまり、それがあふれると突然に発症するというものです。一度感作が成立すると、原則的に花粉症の自然治癒は困難です。病原菌などに対する免疫と同様、「花粉は異物である」という情報が記憶されるためです。

ケミカルメディエーター
遊離したケミカルメデイエーターのうちもっとも重要なのは、ヒスタミンとロイコトリエンです。

ヒスタミン
知覚神経(三叉神経)を刺激してかゆみを感じさせたりくしゃみ反射を起こす。また、分泌中枢を刺激することで腺からの鼻汁の分泌も増えます。

ロイコトリエン
血管を広げ、水分などが染み出ることにより粘膜が腫れ上がる。すなわち鼻詰まりがおこる。目(眼瞼および眼球結膜)などにおける反応も同様です。

その他
PAF(血小板活性化因子)、トロンボキサンA2、プロスタグランジンD2などのケミカルメディエーター、各種のインターロイキンなどのサイトカインも症状に少なからず関係するといわれるが、花粉症(鼻アレルギー)の実際の症状においては、どれほどの影響があるのかなどくわしいことは明らかになっていません。
こうした症状そのものは、体内に入ってきた異物を体外に出すための反応であり、また引き続いて体内に入ってこないようにする正常な防衛反応であると解釈できる。しかし、害のない異物と考えられる花粉アレルゲンに対して過剰に反応し、それによって患者が苦痛を感じる点が問題となります。

遅発相反応のメカニズム
症状を起こした粘膜では、血管から浸潤した炎症細胞(特に好酸球)からのロイコトリエン等によってさらなる鼻粘膜の膨張が起こる。その他のケミカルメディエーターや酵素などにより組織障害も起きる。抗原曝露後6 - 10時間にみられる遅発相反応がこれで、アレルギー性炎症と呼ばれる。こうした炎症細胞を呼び寄せるのも肥満細胞などから放出されるケミカルメディエーター(上記のPAFなど)です。

慢性化反応のメカニズム
症状が繰り返し起こることによって、粘膜過敏性は増加し、症状は慢性化する。不可逆的な粘膜の肥厚なども起こり得る。重症例では、花粉の飛散が減少または終了しても、病変はすぐには改善されない。

Th細胞のバランス
一つの仮説として、免疫系を制御しているヘルパーT細胞のバランスが関与するという考えがある。抗体産生細胞であるB細胞に抗原の情報を伝達するヘルパーT細胞は、産生するサイトカインの種類により1型と2型(Th1とTh2)に大別される。これらのうち、インターロイキン4などを分泌してアレルギーに関わるIgEを産生するように誘導するのはTh2です。いっぽうのTh1は主に感染症における免疫反応に関わる。すなわちマクロファージやキラーT細胞などを活性化させ、細菌そのものやウイルスに感染した細胞を障害する(細胞性免疫という)。B細胞にIgGを産生させ、いわゆる正常の免疫を作ることにも関与します。

これらのことから、アレルギー患者においてはTh2が優位に働いているということがいえるが、なぜTh2が優位になるのかについてはよく判っていません。幼少時における感染症が減ったためにアレルギーを起こしやすい体質になっているのではないかという説については、この仕組みが関与していると考えられている。成長期において細胞性免疫を獲得する機会が減っているため、おのずとTh1よりTh2が優位になる人が多く、アレルギー人口が増えたというものである。強く影響を与える感染症としては、過去に国民病ともいわれた結核が疑われている。鼻症状に限定すれば、やはり過去には多かった副鼻腔炎の減少の関与を考える場合もあります。

これらヘルパーT細胞のバランスは出生後数か月のうちに決まるとも、3歳程度までのうちに決まるともいわれるが、のちに人為的に変化させることもできるという説もある。なお、ヒトは胎内にいるときや出生直後はもともとTh2優位の状態であり、また、Th1とTh2は相互に抑制しあう関係にあるという。

衛生仮説ともいわれるこの説は現在もっとも有力な説となっている。しかし、近年の研究によれば、単にTh1/Th2バランスによってのみ説明できることばかりではないこともあり、調節性T細胞の関与を考える説も出されている。衛生仮説を説明したこのTh1/Th2パラダイムは1980年代後半に提唱されたものだが、広く免疫を考えるときに重要なものであることは現在でも変わりがありません。

衛生仮説の応用として、結核のワクチンであるBCG接種によって花粉症の治療をしようという試みや、結核菌と同じグラム陽性菌である乳酸菌の一種を摂取することが治療に役立たないかどうかの研究も行われている。菌のDNAの一部であるCpGモチーフを抗原ペプチドとともに投与して減感作療法の効率をあげる試みもなされています。

関連として、環境中の細菌等が産生する微量の毒素が関係すると提唱する研究者もいるほか、最近では、医療における抗生物質の多用(によるヒトと共生している菌のバランスの崩れ)が関わっているのではないかという見方も出てきている。ピロリ菌感染との逆相関が認められることも報告された。

その他の原因
花粉症の患者では、原因植物の花粉に対するIgE量が多いことは明らかであり、これがアレルギーを起こす直接の原因である。しかし、花粉症の原因となる花粉と接触しても全ての人が花粉症になるわけではなく、IgEが多くても発症しない人がいる。またIgEの量と重症度とは必ずしも相関しない。なぜこうしたことがあるかについては、遺伝要因(遺伝的素因)や環境要因などさまざまな要因の関与が考えられている(すなわち花粉症は多因子疾患である)が、全貌は明らかになっていません。

遺伝要因
遺伝要因については、広く体質(いわゆるアレルギー体質)と呼ばれるものが相当する。しかし広義の体質は、遺伝による体質と、出生後に後天的に獲得した体質とが混同されているため、これらは分離して考える必要がある。アレルギーになりやすい遺伝的素因、すなわちIgEを産生しやすい体質は劣性遺伝すると考えられており、それを規定する候補遺伝子は染色体11qや5qなどに存在するといわれるが確証はない。こうした遺伝的要因については、IgE産生に関わるもののほか、各種のケミカルメディエーター遊離のしやすさや受容体の発現のしやすさの違いなども考えられている。どんな物質に対してアレルギーを起こすかということも、遺伝的に規定されているとの説もあります。

環境要因
大気汚染や生活環境の変化、衛生環境の変化による人体の免疫作用の変化との関連が指摘されており、下記のような調査が進められています。

建築用木材のためのスギ・ヒノキの大量植樹
元々日本の森林は広葉樹を主体とした多種多様な樹木が分布しており森林の90%近くが広葉樹であった。しかし高度経済成長による建築用木材の需要増大で生育が早く加工が容易でまっすぐに成長する杉や檜などの針葉樹の植樹が各地で行われた。その結果森林全体では針葉樹が50%を占めるようになった。人工林では99%が針葉樹となっています。

高度経済成長の終息や海外から安い木材が輸入されるようになると日本の針葉樹林は放置され大量の花粉を排出するようになった。杉や檜は樹齢30年を過ぎると子孫を残す段階に移行するため、特に多くの花粉を排出するようになる。近年の花粉症患者の増大はそのためと考えられます。

また、針葉樹は動物の食糧となる木の実が成らず、針葉樹林は緑の砂漠と言われる。針葉樹林の増加は人間だけではなく森にすむ動物にとっても深刻な問題です。

自動車排気ガスによる大気汚染の関与
ディーゼルエンジンの排気ガス中に含まれる微粒子 (DEP) や、ガソリンエンジンからも排出される窒素酸化物 (NOx)、オゾン (O3) などに長期間暴露されることにより花粉アレルギー反応の閾値を下げる、アレルギー反応を増幅するなどの影響が指摘されており、様々な実験・調査がされている。NHK地上TVでも、排気ガスと花粉の化合物の問題を取り上げ、幹線道路沿いの住民が花粉症発生率が高いと報道した。

また、そもそも東京都内などほぼ全域にわたって大気汚染物質の濃度が高いところでは疫学的研究による差が出にくい(比較的低濃度の地域であっても閾値を超えていることが考えられる)ことや、動物実験について臨床との差異があることを理由に結果を否定しようとする向きがあること(前述)、PM2.5 などこれまで充分に測定されていない物質の影響が調査できていないといった問題もあることから、環境省や大気汚染が進む自治体などでは、より広範な情報収集・調査を行うための観測地域や対象物質の拡大といった、観測体制の整備が進められています。

自動車排気ガス以外の浮遊物質の関与
大気汚染物質としては、前述の自動車排ガスのほか、自動車タイヤと道路の摩擦から発生する道路粉塵、煙草の煙や換気の悪い室内での暖房時に出るガス状物質、黄砂や土ぼこりなども、症状を悪化させるという報告があります。

都市化の影響
都市化との関連については、別項にて述べているように、それによりいつまでも空中を漂い続ける花粉数が増えているという説もあります。

そのほか、従来からの日本式家屋とは異なる高気密の住宅が普及したことも、花粉症が増えた原因のひとつではないかという考えがある。高気密ではあるが高断熱ではない住宅では局所的に湿度が蓄積されやすく、不十分な換気などによってダニ・カビが繁殖しやすい環境になる。これによって幼少児期のうちからハウスダストに対するアレルギー性鼻炎や小児喘息などを発症し、中にはそれが原因で花粉症にもなりやすくなっている人もいるとの考え方である。すなわち、なんらかのアレルギーになると、それがきっかけで違うアレルギーにもなりやすくなるというものである。逆に、そうした時期にアレルゲンを絶つとアレルギーになりにくいとの研究もある。たとえば妊娠期および授乳期に卵を厳格に除去すると、卵に対するIgEが低値であるだけでなく、ダニに対するIgEも低値であったという研究もある。しかし様々なデータがあるため、現在では、それらの関連は不明です。

しかし、こうした住宅事情の変化はハウスダストアレルギー増加をうまく説明しても、前述のどのようなアレルゲンに反応するかは遺伝的に規定されているという説によれば、これが花粉症増加の原因であるとはいいがたい。ただし花粉症患者のかなりは、その発症以前にハウスダストアレルギーを発症しているという事実もあり、花粉症の素因を持った人の発症時期を早める影響は否定できない。そうであれば、高気密住宅の多い都市部に花粉症患者が多くなることも、ある程度は説明ができます。

都市生活ならではのストレスや食生活の洋風化などについては、明らかなことはわかっていないが、個人により影響を強く受ける人もいるかもしれないとは考えられている。特に食品中のさまざまな栄養成分とアレルギーとの関連は、実験的なデータや理論(仮説)はあるものの、疫学的に実証されているとはいいがたい。建材などから発生する有毒化学物質や食品中の添加物の影響を考えるむきもあるが、花粉症との関連は調査されていない。授乳時の人工栄養や早期離乳などについてはいくつかのデータがあるが結論はなされていません。

栄養要因
不飽和脂肪酸ω-6系とω-3系のバランスが崩れているという仮説もあります。

炎症性のあるロイコトリエンやプロスタグランジンのようなアラキドン酸カスケードの原料であるω-6脂肪酸(リノール酸)の摂り過ぎと代謝酵素が共通しているために拮抗関係にあるω-3脂肪酸(α-リノレン酸)との摂取バランスが崩れて、アレルギーが惹起されやすくなっているとの報告もあります。リノール酸、α-リノレン酸は必須脂肪酸です。

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